
福岡県糸島市で「どぶろく」を製造する「Cultiva」は、福岡市早良区脇山の米と農文化をテーマにしたクラウドファンディングを、8月1日(日)〜31日(月)の期間にCAMPFIREにて実施する。
米を丸ごと味わうどぶろくを醸造
Cultiva糸島醸造所は、加布里の海を望む地で、二丈岳の麓から湧く清澄な地下水を用い、生酛造り・木桶発酵・低精白を基本に、もろみを搾らず米を丸ごと味わうどぶろくを醸している。
代表の副田大介氏は、九州大学大学院で応用微生物学を修め、麦焼酎メーカーで原料研究に従事。「原料の違いは、明確に味に現れる」という確信のもと2024年9月に独立し、2025年に醸造所を設立した。同年10月に第1ロットが完成、これまでに山田錦・ヒノヒカリ・山恵錦を用いた3商品をリリース。酒造好適米と飯米の区分にとらわれず、それぞれの米がどぶろくの味わいにどう現れるかを単一要素の実験として探ってきた。
土地と人が最も密接につながる「農の酒」

「どぶろく」は、かつて農家が自分たちの田んぼと対話しながら自家用に造っていた「農の酒」。土地と人が最も密接につながる、酒造りの原点のような姿だ。
Cultivaは、「酒米テロワール」という思想を掲げ、精米歩合や酵母は変えずに、米という素材そのものを主役に据える。昔ながらのどぶろくを、現代に問い直す「農の酒」として、農家の営みに寄り添いながら、米そのものの個性を余すことなく酒に映し出すことを目指している。
土地の個性が一粒の米に宿る

2024年に実施した第1弾クラウドファンディングでは、「米の違いを、酒の違いに。」をテーマに、160名から目標比517%となる258万円を超える支援を得た。
その過程で生まれた次の問いが「米の違いは、なぜ生まれるのか」。品種だけでなく、水、土壌、気候、栽培方法、そして米を育てる人の考え方まで、その土地の個性が一粒の米に宿るのではないか。そこで、第2弾では、視点を米の品種から「土地」へと広げて実施される。
大嘗祭に献上米を納めた脇山の米を使用

舞台となる早良区脇山は、三方を脊振山系に囲まれた福岡市内の山間地域。

昭和3年(1928年)、昭和天皇の大嘗祭にあたり、全国から選ばれる新穀の産地(西日本を代表する主基斎田)として脇山村が選定され、献上米を育てた歴史を持つ。現在も、脊振山系の水、山間部の寒暖差、地域に受け継がれた農文化の中で米づくりが続けられている。

今回のプロジェクトでは、米農家・結城大樹氏が育てる米「運米(うんまい)」を使用してどぶろくを造る。結城氏は「持続可能な農業で世界を変える」を掲げ、環境負荷を抑えながら地域の農業を次世代へつなぐ活動に取り組んでいる。
Cultiva初の「菩提酛」に挑戦
さらに、Cultiva初となる伝統製法「菩提酛(ぼだいもと)」に挑戦する。菩提酛は、生の米を水に浸す工程から始まる、日本でも古い伝統的な酒母(しゅぼ)づくりの製法。一般的な酒造りとは異なる、生米から始まる発酵が、脇山米にどのような味わいをもたらすのかを、実際の仕込みを通じて確かめていく。

クラウドファンディングの主なリターンとして、令和8年産 脇山米(新米)、Cultiva初の菩提酛どぶろく、 脇山での収穫体験、Cultiva糸島醸造所での菩提酛醸造体験、70L木桶一桶分のオーナー権などを用意。完成した酒を届けるだけでなく、秋の収穫、冬の醸造、春の完成までを一つの体験として、支援者とともに追いかけていく。
プロジェクト名に使われている「どぶろくる」とは、酒を造ることだけでなく、その土地を訪れ、米に触れ、醸造に関わり、完成を待つ一連の体験を表したCultiva独自の言葉。農家、里山、醸造所、飲み手をつなぎ、酒を通じてその土地へまた帰ってきたくなる関係をつくることを目指している。
土地と酒造りの時間を支援者と分かち合う

Cultiva代表の副田氏は、「これまで私は、米の品種が酒の味をどう変えるかを、一つひとつ確かめてきました。次に向き合いたいのは、その米の違いがどこから来るのか、という問いです。脇山という土地の水、土壌、そこで米と向き合う人。その総体が一粒の米に宿り、酒の違いになる。菩提酛という古い製法を通じて、土地と酒造りの時間そのものを、支援してくださる方々と分かち合いたいと考えています。とコメントしている。
Cultivaのプロジェクトを支援して、脇山を訪れ、米に触れ、どぶろく醸造に関わり、完成を待つ一連の体験を楽しんでみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp
プロジェクト名:皇室献上米の里・脇山を、どぶろくる。土地の違いを、酒の違いに。
CultivaHP:https://cultiva-sake.com
公式Instagram:https://www.instagram.com/cultiva_soeda
(山本えり)